まず理解に徹し、そして理解される
コミュニケーションと人格
人はコミュニケーションを取りながら生きており、起きている時間のほとんどをコミュニケーションに使っています。
コミュニケーションを取るにあたって、小手先のテクニックでは相手をしっかりと理解することはできません。
日頃の行動から伝わる信頼をもとに相手が直感的に自分が信頼できるかどうかを判断しています。
相手の話を聞くレベル
話を聞くにあたって、その聞き方や理解度でレベル分けがされています。
* レベル0: 相手を無視している
* レベル1: 聞くふりをする
* レベル2: 選択的に聞く
* レベル3: 注意して聞く
* レベル4: 共感による傾聴
共感による傾聴は、相手の言葉をおうむ返しにするような小手先のテクニックではないということです。
テクニックを使って相手の話を聞くのは相手を侮辱することにもなるとまでこの本では書かれています。
共感による傾聴
これは、相手を理解しようと聞くことです。
Win-Winを考える
人間関係には6つのパラダイムがあり、状況によってパラダイムを使い分けなければいけないものの、人生という大きなスケールで見ると、その中で最も良いパラダイムはWin-Winです。
人間関係の6つのパラダイム
Win-Win
自分も勝ち、相手も勝つ
人生を競争の場としてとらえるのではなく、協力の場としてとらえる考え方です。
全員が満足できる方法は十分にあるという考え方で、誰かが勝者になったからといって、他者が犠牲になって敗者になる必要はありません。
Win-Lose
自分が勝ち、相手は負け
リーダーシップで言うと、「私のやり方を通す。君の意見は聞かない」といった考え方です。
スポーツの考え方もWin-Loseの考え方をしています。試合で「勝つ」というのは相手を「負かす」ということです。
そういう場面もあるものの、人生のほとんどは一人で自立して生きるということはなく、他者とともに、お互いに依存しながら生きているのでWin-Loseの考え方でずっとい
最優先事項を優先する
第1の習慣、第2の習慣、第3の習慣の概要
この章の最初に第1の習慣、第2の習慣、第3の習慣の概要が載っています。
* 第1の習慣
* 人間だけに授けられた4つの能力(想像、良心、意思、自覚)に従って自分の責任を発揮して主体的になる
* 第2の習慣
* 想像と良心を働かせ、自分の根底にある価値観を見つめ直す
* 第3の習慣
* 意思を働かせ、実行していく習慣をつける
意思の力
自分自身をコントロール(マネジメント)するには人間だけに授けられた4つの能力(想像、良心、意思、自覚)のうち、意思が大切です。また、日々の生活で意思を発揮するには誠実さが大切です。
意思とは、
終わりを思い描くことから始める
人生におけるすべての行動を測る尺度、基準として、自分の人生の最後を思い描き、それを念頭において今日という一日を始める。そうすると本当に大切なことに沿って、人生の計画を立てることができるので、人生のビジョンを有意義な形で実現できるということがこの章での基本的な考え方です。
梯子を掛け違えていたら、いくら効率的に梯子を上ったとしても、間違った目的地に素早くたどり着くだけだという例が紹介されています。これは納得できますね。
すべてのものは2度つくられる
ここでは、すべてのものは2度つくられるという原則について、終わりを思い描くことの大切さが様々な例を通して説明されています。
* 家を建てる際は、綿密に計画をたてて設計図を作成し、それをもとに家を造る。
* ビジネスでは、事業計画を事前に作成し、それをもとに実行に移す。
他にも多数の例がありますが、これらの例から1度目の創造が2度目の創造と同様に重要なことがわかります。1度目の創造で終わりをしっかりと思い描くことにより、2度目の創
第一の習慣: 主体的である
世の中決定論が多く受け入れられているが、主体的であるためには決定論に従うのではなく、人間を人間たらしめる4つの能力を駆使してパラダイムを変えていきましょう。といったことが書いてあります。
決定論
決定論とは、外部の要因で物事が決まるということです。本に出てくる例が3つあります。
遺伝子的決定論
「あなたはおじいさん譲りで短気」のような、遺伝子でその人の人格が決定されてしまうといった考え方です。国民性によって性格が決定されてしまうという発言も遺伝子的決定論の例にあげられています。
心理的決定論
「人前に出るとあがってしまう。ひどく叱られた思い出がある。これは親の育て方のせいだ。」のような、過去の体験(トラウマ)が今のあなたをつくっているといった考え方のことです。
これは私もやってしまいますし、ある程度過去の体験が今の自分をつくっていると思ってしまいがちですね。どうやらこのように考えるのは早急なようです。
環境的決定論
「今私がこういう問題に直面し